◆コレステロールを下げ便秘も防ぐ「こんにゃく」

 こんにゃくは、成分の95%以上を水分が占めており、あとはほぼ繊維質でできている。このため、100グラム当たりのカロリーは約6カロリーと非常に低く、優れた健康食品と言える。

 2000年には、45〜65歳の278人に、こんにゃくを含むビスケットを3週間食べてもらったところ、コレステロール値が低下したという研究が発表され、こんにゃくの生活習慣病予防に対する効果が注目された。最近は、便秘予防にこんにゃくが有効との研究結果も発表され、こんにゃくがもたらすさまざまな健康効果への関心が高まりつつある。

 この研究は、2004年3月に、米国小児科学会誌の「Pediatrics」に掲載された。米国とイタリアで、半年以上便秘の症状がある4歳以上の子ども46人を対象に、こんにゃく芋から作ったサプリメントと、同成分を含まないが、見た目は似ているプラセボ(偽薬)の効果を比較した結果だ。

 厳密に研究を行うため、46人を、「最初にこんにゃく芋サプリメントを4週間、その後プラセボを4週間取る群」と「最初にプラセボを4週間、その後こんにゃく芋サプリメントを4週間取る群」の2群に分けた。子どもや家族にも、さらにサプリメントを渡す医師にも、子どもがどちらの群なのかは分からないようにした。

 便秘症状の改善については、家族にアンケートを行って調べた。両方の群を、プラセボ期間とこんにゃく芋サプリメント期間に分けて検討した結果、こんにゃく芋サプリメントを使った期間には、約7割の子どもで、排便回数の増加や、腹痛といった便秘に伴う症状の改善がみられた。一方、プラセボを使った期間には、13%の子どもにしか、症状の改善がみられなかった。

 そもそもこんにゃくは、どのように作られるのだろうか。こんにゃくの原料となるのは、こんにゃく芋。こんにゃく芋を乾燥させて粉末にし、水を加えてこね、石灰などアルカリ性の凝固剤を混ぜて煮沸し、その後、型に入れて固めたのがこんにゃくだ。

 前述の研究で、便秘の改善に有用とみられているこんにゃくの成分は、「グルコマンナン」と呼ばれる食物繊維。グルコマンナンは人の消化酵素では分解できないため、消化されないまま腸に入る。この消化の遅さも、満腹感を持続させるため、ダイエットにぴったりだ。

 腸内の水分を含んでゼリー状になったグルコマンナンが、腸に長時間とどまることで、老廃物の排出を促す。便を軟らかくする効果もあるため、排せつを助けてくれる。さらにグルコマンナンには、乳酸菌など腸の"善玉菌"の栄養分となって、腸内環境を整える作用もある。こうした複数の効果が、便秘改善に役立ったとみられているのだ。

こんにゃくといえば、鍋物に入っているしらたきがよく知られているかもしれないが、そのまま食べられる「刺身こんにゃく」やたれで煮込んだ「玉こんにゃく」など、商品も豊富になってきた。日ごろの食卓に気軽に取り入れてみてはどうだろう。





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